11-12-27(火)記述
Windowsでのリモートデスクトップ(別のPCからの遠隔操作)について書きます.
(XP以降の)Windowsにも標準でリモートデスクトップ機能がありますが,
Home Premiumはクライアント(操作する側)機能のみ
ProfessionalかUltimateでないと,サーバ(操作される側)機能はありません.
そしてリモートデスクトップ終了後,サーバ側はログオン画面のままになります.
(レジストリ弄っても解除出来ませんでしたorz)
個人的に録画サーバを作ろうとしているので,ログオン画面では録画できないので困ります.
という訳で,Windows標準以外のリモートデスクトップを行います.
多少手間がかかるので,楽にPCを遠隔操作したい と言う人は,
IDとパスワードの入力だけでリモートデスクトップができるはずです.
詳しい説明は割愛します.
(ただし,これらのソフトは,おそらくサービス側を通してリモートするのでセキュリティ的によくはないと思います.
VNCならサーバとクライアントを直接繋ぐので,セキュリティ面は高いはず と勝手な予想を…)
目的
UltraVNCを使って,同一ネットワーク内でのリモートデスクトップ
実現方法
1.IPアドレスの固定(サーバPCの)
2.サーバPCにUltraVNCのインストール&パスワードの設定
3.クライアントPCにUltraVNCのインストール
今回の内容
・IPアドレスとは
・IPアドレスを調べる
・IPアドレスの固定
・UltraVNCについて
・UltraVNC サーバ側インストール&設定
・UltraVNC クライアント側インストール&設定
環境
サーバPC :Windows7 Home Premium 32bit
クライアントPC :Windows7 Ultimate 32bit
(※今回の内容はWindow7ならバージョンなどに関係なくリモートできるはずです)
■□■IPアドレスとは■□■
IPアドレスとは,PCなどを個別に認識する住所みたいなものです.
ただし,通常はDHCPサーバと言う機能によって,PC起動時に自動でIPアドレスが付けれらます.
つまり,起動するたびにPCを識別する住所:IPアドレスが変わります.
これでは遠隔操作したいのに,どのIPアドレスが操作したいPCがわかりません.
そこでIPアドレスを調べ,IPアドレス(住所)を固定します.
■□■IPアドレスを調べる■□■
1.[スタートメニュー]→[すべてのプログラム]→[アクセサリ]→[コマンド プロンプト]でコマンドプロンプトを起動
2.コマンドプロンプトで「 ipconfig 」と入力
図の赤枠情報はIPアドレスを固定するため,あとで使用するのでメモしておきます.
(コマンドプロンプト起動しっぱなしでもいいですが)
※↓これらの値は環境により異なります.
IPv4アドレス :192.168.0.2
サブネットマスク :255.255.255.0
デフォルトゲートウェイ :192.168.0.1
■□■IPアドレスの固定■□■
※IPアドレスの固定はサーバPCのみで構いません.
1.コントロールパネル]→[すべてのコントロールパネル項目]→[ネットワークと共有センター]を開きます.
(他にも[ネットワーク]を右クリック→[プロパティ]などでも開けます.)
2.[アダプターの設定の変更]をクリックすると,現在ネットに接続しているアダプタが表示されます.
3.(複数の場合,有効なものを)右クリック→[プロパティ]
4.[インターネット プロトコル バージョン 4 (TCP/IPv4)]をクリック(※チェックボックスは弄らない)→[プロパティ]
5.「IPアドレスを調べる」で調べた情報を入力→[OK]
※[IPアドレス]に入力する情報について
家庭内(同一LAN内)に1台のみPCがある場合
上で調べたIPアドレスを入力(今回の状況では「192.168.0.2」)
家庭内(同一LAN内)に複数PCがある場合(※1)
「192.168.0.X」(Xは家庭内のPC数+1以上の数値(2~255の範囲で))を入力(私は「192.168.0.11」にしました)
その理由ですが,IPアドレスの重複を避けるためです.
他のPCはDHCPサーバによって自動的にIPアドレスが割り振られます.
そのためIPアドレスを固定すると,起動する順番によって他のPCのIPアドレスとの重複(ネットに繋がらなくなる)が起こる可能性があります.
(根拠なしの個人的な考えですが)
家庭内なのでプライベートIPアドレスはおそらく「192.168.0.X」になるであろう.
デフォルトゲートウェイのIPは「192.168.0.1」になるであろう.
IPアドレスの自動割り当ては小さい数値から順につくだろう(192.168.0.2→192.168.0.3→192.168.0.4→…)
→固定したいPCのIPアドレスのXは「家庭内のPC数+1以上の数値(2~255の範囲で)」なら重複しない(と思われる).
「インターネット…のプロパティ」ウィンドウ |
「IPアドレスを調べる」で調べた情報 |
IP アドレス |
192.168.0.X (※1) |
サブネット マスク |
255.255.255.0 |
デフォルト ゲートウェイ |
192.168.0.1 |
優先 DNS サーバー |
192.168.0.1(デフォルトゲートウェイと同じ) |
■□■UltraVNCについて■□■
VNCとは,RFBプロトコルを用いてネットワーク上の離れたコンピュータを遠隔操作する技術(
Wikipediaより)
UltraVNCは,VNC技術を使ってリモートデスクトップを可能にするアプリケーションのことです.
操作される側:サーバ機能と,操作する側:クライアント機能の両方を1つのソフトで実現しています.
VNCでリモートデスクトップするソフトは,他にもRealVNCなどがあった気がします.(記憶曖昧)
VNCソフトをサーバPCとクライアントPC(スマフォでも可)の両方にインストールすることで,
リモートデスクトップ環境を構築できます.
サーバ側のソフトと,クライアント側のソフトが異なっていても,同じVNC技術を用いているので
問題なく接続できます.(これについては後半でやります)
UltraVNC入手
おそらくサイトの初期状態では英語表示なので,必要なら日本語表示に変えて下さい.
画面中央の「UltraVNC」をクリックしてインストーラをダウンロードして下さい.
公式のものは英語版のみです.
古いバージョンなら日本語化されたものや,日本語化パッチが存在するようですが,今回は使用していません.
■□■UltraVNC サーバ側インストール&設定■□■
サーバにしたいPCでインストーラを起動してインストールします.
以下の画像は選択が必要な部分の抜粋です.
それ以外は基本的に「Next」で進めれば問題ありません.
Full installation :すべての機能をインストール (今回はこれを選択しました)
UltraVNC Server Only :サーバ機能のみ (サーバ側のみならこっちでもいいかも)
UltraVNC Server Only "silent" :サーバ機能のみ?
UltraVNC Viewer Only :クライアント機能のみ
Download Vista addons files now :WindowsVista専用のドライバーがダウンロードできるようです(今回はwin7なのでチェックなし)
Download the mirror driver :画面表示を高速化するドライバーの用です.
Windows2000,XP,Vistaで動作する用なので,対象のOSをサーバに使う場合はインストールしておいた方が良さそうです.
上の2つのチェックボックスはサーバーをサービスで起動するかどうかを決めるものです
ログオン画面でもリモートしたいのでチャックを入れます.
上から3つめのチェックボックスはデスクトップにServerとViewerのアイコンを作成するかどうか
4つめは.vncという拡張子のアイコンをViewerに関連づける(接続先のアイコンを作ってダブルクリックで接続ができます)かどうか.
5つめはVNCサーバー用のドライバーをインストールするものでしょう.
「Next」で進むと,最後に「Finish」をクリックするとインストール終了です.
↑の設定ではデスクトップにショートカットを作っているので,「UltraVNC Server」をダブルクリックして起動します.
(ショートカットを作っていない場合はスタートメニューから起動)
パスワードの設定を行います.(初回起動時はこの画面が出ると思います)
赤枠の部分に任意のパスワードを入力→[OK],他はデフォルト設定のままです.
2回目以降は,タスクトレイアイコンを右クリックして表示出来ます.
■□■UltraVNC クライアント側インストール&設定■□■
クライアントにしたいPCで,サーバ側と同様にインストールを進めます.
クライアント機能のみをインストールするので,下図では「UltraVNC Viewer Only」を選択します.
1つ目のチェックボックスはデスクトップにショートカットを作成するか
2つ目は.vncという拡張子のアイコンをViewerに関連づけるかです.
ひたすら「Next」していけばインストール完了です.
リモート方法
「UltraVNC Viewer」を起動します.
サーバPCの固定したIPアドレスを入力→[Connect]をクリック→サーバPCで設定したパスワード入力すると操作ウィンドウが表示されます.
「Quick Options」はリモート画面の品質で,基本は[AUTO]で問題ないと思います.
操作ウィンドウ内にはリモート先のPCのデスクトップが表示されるので,
通常通り操作できます.
UltraVNCの機能でファイルの転送も出来ます.
(同一ネットワーク内なので,共有フォルダ作る方が楽ですが)
画面上部のツールバーのアイコンは左から
「Ctrl+Alt+Del」機能,全画面表示,設定,スクリーンのリフレッシュ,Windowsボタン,特定のキー入力を送る,
ネットワーク状態の表示,接続終了,ツールバー非表示,?,ファイルの送受信,?,?,チャット機能
です.(使い込んでないのですべてはわかりませんw)
右の図が設定画面で,「Japanese keyboard」にチェックがないと,キーボードから全角/半角切り替えができません.